(ブルームバーグ): 29日の東京株式市場であおぞら銀行株が急騰し、11年半ぶりの日中上昇率となった。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどが重要提案行為などを目的に保有していることが前日の取引終了後に明らかになった。終値でも4年ぶり上昇率だった。

あおぞら銀株は取引時間中に一時18%高となり、2012年8月以来の日中上昇率を記録した。終値は9.5%高で、上昇率は20年3月以来の大きさだった。米国の商業用不動産を巡る引当金の積み増しで今期(24年3月期)が最終赤字になると発表し、急落する前の1月31日以来の水準に戻した。

29日の取引終了後にはシティインデックスが持ち分を6.71%に引き上げたことが変更報告書で分かった。

旧村上ファンド系の投資会社であるエスグラントコーポレーションは株式を非公開化したSBI新生銀行の株主でもある。同行が第三者割当で自己株処分を実施することで、エスグラントは単独で第2位株主へ浮上する見込みだ。

旧村上ファンドの直近の動向では、コスモエネルギーホールディングス株を大量保有し株主還元などを求めていたが、岩谷産業に売却した例がある。

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(株価やシティIの持ち分上昇を追加して記事を更新しました)

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