【最新】行列ラーメン屋で「有料予約」は定着するのか?
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私のオフィスの近くでも、ランチ時間に大行列を作る人気店がいくつかあります。
行列が目に見えることで、それが更に列を長くして人気度合いを演出するマーケティング的な側面もあるので、最近では敢えて作為的に行列を作る?お店も多いように感じます。(但し、前提として並ぶ価値がないとすぐに見透かされてしまいますが)
テーマパークの「ファストパス」の飲食店版で、有料化によってお店と顧客の双方にメリットが提供できるのであればwin-winになるモデルですが、折角なら地元・近所の人専用の「地元割」的な要素も加えたダイナミックプライシングになるともっと良いのにと思いました。
観光客が増えて、元々地元で行きつけにしていたお店にフラッと行けなくなったのが寂しいので(笑)
注目のコメント
飲食店向け予約サービスを展開するテーブルチェックが、「課金すれば行列を飛ばせる」という需要がありそうで定着していない新サービスを開始しました。
興味深いのは、これが「飲食店のダイナミックプライシング」に繋がるとアピールしている点です。
確かに、外食は繁閑の差がある業界にも関わらずダイナミックプライシングは浸透していません。
昨年にはマクドナルドが都心店舗の価格を値上げしたのが話題になりましたが、「ただ値上げすれば客離れにつながる」と懸念し踏み出せない店が多いのが現状です。
そんな中、実質値上げにつながる一方で行列に並ばなくて済むという「価値」を提供するこのサービス。安すぎる外食業界にとっての救世主となるのでしょうか。TableCheck FastPassを今月9日に発表してから、様々なお声を頂戴しており、非常に注目度の高いトピックであることを感じています。
ここで少し補足と皆様の疑問にお答えさせてください。
◆単に値上げすればいいのでは?
日本の飲食店はこの30年間、ほとんど値上げができていません。デフレ経済が30年間も続き、日本人の実質賃金はほとんど上がらず、「安い=善」という意識が根付いてしまっているのが現状です。そんな状況下で、「客離れ」を懸念せずに値上げに踏み切れる飲食店は非常に稀有な存在です。リスクなく「値上げ」をするには、それに見合った新しい「価値」をゲストに提供する必要があります。
TableCheck FastPassの場合、ゲストに提供できる価値は「時間」や「確実性」です。
手数料を支払うことで、待たずに、確実に、お目当てのお店で食事を楽しめる。プライシングをより最適にすることで、ゲストの満足度を高めながら、飲食店の収益構造も改善できる仕組みだと考えています。
◆優先案内の権利を持つ人が増えたらどうする?
TableCheck FastPassの運用方法は、お店側で自由に設定が可能です。例えば、先行導入店「銀座 八五」様の場合、午前を従来通りの行列待ち、午後をTableCheck FastPassのみ、というふうに分けて運用されています。一部の席のみをTableCheck FastPass枠に割り当てるパターンや、単に全席を「有料の事前予約制」にする運用パターンも考えられます。
いずれにしても行列の整理や予約ルール周知といったお店の業務負担を軽減させる形で、導入いただけるサービス設計です。
◆行列の宣伝効果を消してしまうのでは?
飲食店にとって行列が、宣伝になることは否定できません。ただ、今日においては、行列よりもメディアやSNSで知る人の方が圧倒的多数になっています。
例えば、当社の入るオフィスビル1階にある塩パン屋さん。開店当初はガラガラでした。ある日突然、行列ができて、もう1年近く経ちます。並んでいる人の大半は外国人。つまり、行列をみて知った訳ではない、といえます。
今後も飲食業界のダイナミックプライシングを推進するサービスの展開を予定しています。少しずつですが、確実に、日本の外食市場が変化している時期だと実感しています。予約の取れない人気飲食店のファストパス、もはやディズニーリゾートと同じですね。
観光立国となっている日本では、食がエンタテインメントの一部として位置づけられるのは納得できます。
この時点で、あらゆるものにダイナミックプライシングが導入されても、そこまで違和感はありませんが、その後のコミュニケーションが重要だと感じます。