アングル:財政再建「成長依存」鮮明に、中間目標未達の恐れも
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日本の今の潜在的成長率は1%もないと言われています。実質経済成長率が1%もあれば上々ということです。そうした現状を無視し、名目3%以上の高い成長率を目指すというのは幻想でしかありません。そうした幻想を前提とした財政再建計画の信頼性など、言うまでもありません。
財政健全化とは、よく話題になるが、なかなかピンとこない。家庭にあてはめれば、支出が収入を上回り、借金をして借金を返すという自転車操業。どんどん膨らむ利子に対して、ついにはジ・エンド。個人破産し、最低限の生活を強いられることになる。これを国に当てはめてみれば、国債を買っていた多くの金融機関が破綻し、国も公共サービスを中止せざるを得ず、失業者とインフレのダブルパンチが日本を襲うことになる。ただ、すべては国債がクラッシュしてしまうか否かにかかっており、現状は、なぜか国債利回りも上がることなく続いている。ここの合理的な解釈が、いくつもの説に分かれてしまったため、財政破綻論者もいれば、それは海外要因に助けられ「今しばらくの平穏」にすぎないという人もいる。本稿で、「財政健全化の達成は、成長頼み」とあるが、政府の姿勢がこうであればこそ、「第三の矢」のような経済重視運営をやってくれるはず。震災対策ひとつとっても、国土強靭化のような「感傷」的なムダ遣いを直ちに中止し、乗数効果の高い被災民の生活支援などに振り向けていくべきだ。