Simon Lewis

[ワシントン 5日 ロイター] - バイデン米政権が議会上院と協議しているパレスチナ自治区ガザへの新たな支援法案が成立すれば、米国は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)以外のルートで支援金を提供することになる。国務省のパテル副報道官が5日明らかにした。

イスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃にUNRWAの職員が関与した疑惑を受け、米政府はUNRWAへの資金拠出を一時停止している。

こうした中でバイデン政権と上院の超党派議員団は、ガザ向けに14億ドルの人道支援を行う法案を巡る話し合いを続けているが、この法案には新たな支援金をUNRWAが受け取るのを禁止する条項が盛り込まれた。

パテル氏は、支援金は国連の世界食糧計画(WFP)や国連児童基金(ユニセフ)などに送られる可能性があると述べた。

国務省によると、今年度中に米国がUNRWAに提供した資金はこれまで1億2100万ドルで、予算で手当てされた残りは30万ドルしかない。

パテル氏は、米国はパレスチナ人のための主な支援機関としてのUNRWAの「重要な仕事」を後押しするものの、イスラエル側が主張している攻撃関与問題でUNRWAによる調査の「具体的結果」を目にしたいと説明。ただどのタイミングでUNRWAへの資金拠出を再開するかには言及しなかった。