James Pearson

[ロンドン 24日 ロイター] - 英情報機関の政府通信本部(GCHQ)は24日、人工知能(AI)ツールの急速な発展はサイバー攻撃増加につながるとともに、より技術水準の低いハッカーが攻撃を行う敷居を低くすると警告するリポートを公表した。

このリポートはGCHQ内の国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)が作成。攻撃の敷居が低くなれば、身代金要求型のランサムウエアの世界的な増加にもつながると指摘した。

リポートは「AIは今後2年でほぼ確実にサイバー攻撃の増加につながり、それによる影響が強まるとみられる。ただサイバー上の脅威に対する影響は一様ではないだろう」と予想した。

さらに、少なく見積もっても、チャットボットのような生成AIの使用により、オンラインフィッシングを行う上でより説得力のある電子メールや文書が作成できるようになるだろうとした。

一方、より能力が高く国家の支援を受けているハッカーにとっては、高度なマルウエアソフトの使用など、ネットワークを標的とする高度なサイバー作戦にAIの能力を生かす格好の好機になるとした。