[台北 18日 ロイター] - 半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が18日発表した第4・四半期決算は純利益が19%減少した。世界的な景気低迷で自動車や携帯電話、サーバー向けの半導体需要が打撃を受けた。ただ、市場予想は上回った。

第4・四半期の純利益は2387億台湾ドル(76億米ドル)で、前年同期の2959億台湾ドルから減少した。

LSEGスマートエスティメートの予想(2264億台湾ドル)は上回った。

売上高は前年同期比1.5%減の196億2000万米ドルと、TSMCの従来予測(188億─196億米ドル)に沿う内容となった。

設備投資は52億4000万米ドル(第3・四半期は71億米ドル)。通年では304億5000万米ドルで、従来予測は320億米ドル、22年は362億9000万米ドルだった。

今年の設備投資は280億─320億ドルと予想した。

ウェンデル・ファン最高財務責任者(CFO)は回路線幅3ナノメートル(ナノは10億分の1)の最先端半導体が第4・四半期の業績を支えたと説明した。

同氏は今四半期について、スマートフォン事業は季節的な変動が予想されるが、人工知能(AI)向け半導体を含む高性能コンピューティング部門が好調で、落ち込みはある程度相殺されるだろうと述べた。

TSMCは2023年は厳しい年だったが今年は健全な成長を期待するとし、在庫は適切な水準に戻るとの見通しを示した。

24年の売上高はドル建てで20%台前半から半ばの増加を見込むとした。