なぜイノベーションは「雑談」から生まれるのか。言語学者に聞く、脱リモートワークで求められる“雑談力”の正体
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出社回帰の流れの中で、一体何が期待されているのか。
その一つが、「雑談」によるチームのコミュニケーションの増加、そこから生じる業務効率化やイノベーションの創出です。
ただ、いざ雑談しようと思っても、どんな話をすればよいのか。どれくらい話したら良いのか。いろいろと気になるものです。
そんな脱リモートワーク時代に押さえておきたい雑談のポイントを、雑談研究者でもある上智大学言語学研究センターの清水崇文教授に聞きました。
注目のコメント
昨今「雑談は良い!」という論調を散見しますが、
それが何故なのか?を掘り下げた文献等は、少ないと感じています。
雑談、つまり、何気ないことを気軽に話せる組織というのは、
報連相がしやすくなるので、ヒヤリハットを把握しやすく大きなトラブルを未然に防げるというメリットがあると思います。
だからと言って、生産性や創造性まで向上するとは個人的には思えません。
まあ、上述したことだけでも十分価値があると思いますが、
曲勉すると、“どうでもよい雑多な会話”から、価値ある会話に昇華させるファシリ的なものを意識すると良いでしょう。
誰かが「何故なんだろうね!?」を放り投げる事で、
コルブの経験学習理論でいう、内省的観察や抽象的概念化に繋がったり、
また「仕事に関連するアレでいうとどうかな?」みたいなことで本来のブレストができたりするのだと思います!
人間は「会議」「会議室」というだけで、思考の自由が制限されてしまいますが、
雑談は、それが解放される。流行りの言葉でいうと❝心理的安全性❞が有する場に価値があると思っています。雑談を通して相手の考え方や気にしていること、趣味なんかも理解することができ、共通するところを見つけて共感するととても会話が盛り上がります。そこから関係が深まり、仕事もスムーズに進むということもあります。自身は雑談の重要性を感じておりますが、雑談は無駄な時間と考えている人が多いのも実感としてあります。