Saeed Azhar Niket Nishant

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスが16日に発表した2023年第4・四半期の利益は市場予想を上回った。投資銀行部門は軟調だったものの、市場の回復を背景に資産・ウェルスマネジメント部門が好調だった。

株式トレーディング収入が26%急増した。米経済がリセッション(景気後退)を回避するとの見方の強まりや米利下げ観測などを背景に株価が上昇した。

デイビッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は声明で、23年は「ゴールドマンにとって実践の年だった」と指摘。「23年に達成した全てのことと明確かつ簡素化された戦略により、24年に向けてはるかに強固な基盤を手に入れることができた」と述べた。

資産・ウェルスマネジメント部門の収入は23%増の43億9000万ドル。同部門はまたウェルスマネジメント事業の一部売却で3億4900万ドルの利益を計上した。

投資銀行部門の手数料は12%減の16億5000万ドルだった。M&A(企業の合併・買収)関連の手数料が減少し、株式や債券の引き受け手数料の増加を相殺した。

債券・通貨・商品(FICC)トレーディング収入は24%減少。住宅ローン商品は堅調だったが、金利商品と為替の取引が低調だった。

第4・四半期の利益は20億1000万ドル(1株当たり5.48ドル)と前年同期の13億3000万ドル(同3.32ドル)から増加。LSEGによると、アナリストの平均予想は1株当たり3.51ドルだった。

ゴールドマンの12月末時点の従業員数は4万5300人で、第3四半期末比1%減少。前年同期比では7%近く減少した。ゴールドマンは23年に数千人の従業員を解雇した。

ゴールドマンはまた、昨年の地銀2行の破綻に伴う米連邦預金保険公社(FDIC)への追加拠出で第4・四半期に5億2900万ドルの費用を計上した。