2024/1/26

【坂井風太】人材育成と子育てには「共通点」がたくさんある

NewsPicks編集部
人生の「探求者」たちのエピソードから、自分らしく、しなやかに生きるヒントを探る連載「Life Quest(ライフクエスト)」

今回登場するのは、Momentor代表の坂井風太(さかい・ふうた)氏。

人材育成・マネジメント領域で起業し、創業1年半で約90社もの企業の組織課題を支援する。

企業の人材育成にコミットしながら、2歳の娘の子育ても行う坂井氏は、「人材育成と育児には共通点がある」と語る。

終身雇用制度が崩壊し、生き方を自分で決めなければならない時代において、人はどのように生きていけばよいのだろうか。

最終話では、坂井氏流の子育て論から、人生の歩み方に至るまで語っていただいた
第5話/全5回)。
INDEX
  • 人材育成と子育ての共通点
  • 叱るデメリット
  • 親の愛情が「子どもの助け」に
  • 「積み木」からも学べる
  • 「自分の物語」の作り方
  • 大切なのは人生の物語の破壊と創造
  • 📍まとめ:子育てから学ぶこと
🔗 前回までを読む➡️ 📍連載第1話|📍第2話|📍第3話|📍第4話

人材育成と子育ての共通点

私にもいま2歳の娘がいます。起業してから忙しい日々が続いていますが、子育ての時間は大事にしています。
また、子育てと人材育成の理論には、共通点が多いと感じます。
もちろん、アプローチの仕方には違いはありますが、どちらも人間の性質や成長の支援のあり方を考えたり、人間関係の中で才能をどう開花させたりするかがテーマです。
例えば、ボウルビィの「愛着理論」です。
ストレスを感じる状況の中で、泣いたり触れ合いを求めたりするなど乳幼児が保護者に対して見せる行動です。
他にも、ありのままの自分を尊重する「基本的自尊心」、他人との比較や達成感などに左右される「社会的自尊心」といった子育てや教育に関する理論や研究成果は、企業の人材育成や組織マネジメントにも応用できます。
そのため、発達心理学児童心理学の書籍や論文は大量に読みますし、一般の書店で買える子育て本も手に取るようにしています。

叱るデメリット