[ニューヨーク/ロンドン 12日 ロイター] - 米資産運用会社ブラックロックは12日、米投資ファンドのグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)を125億ドルで買収すると発表した。現金30億ドルと、ブラックロック株1200万株で買い付ける。

併せてブラックロックは経営陣を交代し、ロイターが確認した資料によると最高商品責任者(CPO)にステファン・コーエン氏が就任。GIPのアデバヨ・オグンレシ氏はブラックロックの取締役に加わる。

ブラックロックは世界中の港湾や電力、デジタルインフラ事業に投資している。GIPの買収完了後は米国の液化天然ガス輸出市場やフランスの下水道サービス、英国とオーストラリアの空港運営を含めた幅広いポートフォリオを抱えることになり、インフラ資産は約1500億ドル相当になる。

物流やデジタルインフラに対する需要の高まりや、脱炭素化の中で高炭素エネルギーからの脱却に数兆ドルの資金が必要になっているのを背景に、機関投資家からの投資対象として人気が高まっている。

ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は「世界経済がさまざまな構造転換によって再構築される中で、インフラは最も活気に満ちた長期投資機会の一つだ」と言及した。

ブラックロックが12日に発表した2023年第4・四半期決算は調整後利益が1株当たり9.66ドルと、LSEGがまとめたアナリスト予想の8.84ドルを上回った。前年同期は8.93ドルだった。