Alexandra Valencia

[キト 10日 ロイター] - 南米エクアドルのノボア大統領は10日、テレビ局が武装集団に一時占拠されたり、各地で暴力事件が相次ぐ中、全土が麻薬犯罪組織との戦闘状態にあると述べた。

エクアドルでは8日以降、少なくとも6つの刑務所で暴力事件が発生し、10日時点で受刑者が100人以上の刑務所職員を人質に取っている。9日にはテレビ局に覆面をかぶるなどした武装集団が侵入。生放送中のスタジオでジャーナリストに銃を突き付け、10人以上が逮捕された。また、複数の都市で爆発も相次いだ。

ノボア大統領は8日に60日間の非常事態を宣言。9日には22の犯罪組織をテロ組織に認定した。

大統領は10日のラジオ番組で「われわれは戦闘状態にあり、テロリスト集団の前に屈することはできない」と強調。国内に約2万人の犯罪組織メンバーが活動しているとの見方を示した。人質解放に向け全力を尽くしているとも述べた。

最近の治安悪化について政府は、犯罪組織メンバーを収容するためにセキュリティーを強化した施設を建設する計画を受けたものと説明している。

大統領はラジオ番組で、新施設の設計図が11日に公開されると説明した上で、新施設は「具体化しつつあるが、一夜にして実現しないことを認識すべきだ」と述べた。

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