実質消費支出、11月は前年比2.9%減 季調済み前月比でもマイナス
Reuters
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コロナ禍中の2020年度に可処分所得の11.8%まで駆け上がり2021年度も6.3%に達した貯蓄が十分残っているにも拘わらず、リベンジ消費は期待ほど長続きしなかったということですね・・・ 実質賃金が19ヵ月連続でマイナスになり“インフレ期待”も高止まりする中、政府が如何に賃上げを喧伝しても、家計が防衛的になるのは当然です。インフレ期待が高まれば需要が増えて日本経済が成長軌道に戻るという幻想は、そろそろ捨て去るべきじゃないのかな? 資源価格の高止まりと円安で日本の富が流出するなか、政府が音頭を取って労働分配率を変えて賃上げを図っても、インフレ率を超える賃上げが長続きする筈がありません。重要なのはインフレ期待でなく、インフレ・デフレに拘わらず、企業の生産性が上がって賃金が増えるとの期待であると改めて感じます。
季節調整済み前月比もヘッドラインにするとはさすがロイターですね。
ただ、よりGDPの個人消費に近い住居などを除くベースでは前月比+1.8%となってますので、ヘッドラインの数字ほど11月の個人消費は弱くなかったと思います。ダウンサイドのリスクシナリオを考えておく必要もあります。来月発表になる10~12月の実質GDPの数字が、実質家計消費支出の伸び悩みに足を引っ張られて、7~9月に続くマイナス成長となった場合、日銀は、果たして、春闘の賃上げデータだけで、4月にマイナス金利解除などできるのでしょうか。