雑誌「幼稚園」の付録にほぼ実物大の「こうしゅうでんわ」 NTT東日本が協力 テレカ付き
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「公衆電話を使ったことがないユーザーが10代後半で35.3%、20代前半でも25.8%に達した」とある通り、緊急時にどう使用していいかわからない世代が確実に増えていますので、幼稚園児に知ってもらうことは意味はあるかと。
同じように、電車の切符の買い方も、今の子供達にとっては未知の世界だと思います。先に自分の行きたい駅を調べて金額ボタンを押すのは、ハードル高すぎますし、UI的にもおかしなことかと思います。かつて電話は「場所と場所とを繋ぐもの」だった。
自宅から、友人宅。話したい相手に辿り着くまで、双方の家庭内での「取り次ぎ」も日常だった。一歩外に出ると、そもそも自由に連絡すること自体ができなくなる。待ち合わせ場所で合流できずに何時間もお互いを探し回ることも珍しくはなかったように思う。
そうした時代、公衆電話は外出先から誰かに発信できる限られた場だった。受話器を取り、10円玉を入れ、制限時間ギリギリまで話す。時間切れになりそうな場合は慌てて次の10円玉を入れる。テレホンカード普及後は、各社の特製カードが贈答品にも使われていたように記憶している。
それが携帯電話の登場によって、電話は「人と人とを直接つなぐもの」に変化した。「家でも外でも、いつでも誰とでも繋がれる」というツールの登場は、待ち合わせの概念を大きく変えたように思う。巨額投資に支えられ全国各地に設置された公衆電話も、2021年時点で「公衆電話の利用は約20年間で▲98%と激減、公衆電話の台数は約71万台から約14万台へと▲81%減少」とのこと。
■NTT東日本/西日本:公衆電話を取り巻く環境変化
https://www.ntt-east.co.jp/univs/pdf/univ-sub15.pdf
幼稚園生向けの付録として適しているか、また物が溢れがちな子育て家庭に実物大の電話オブジェを置く余剰スペースがあるかはさておき、こうした過去の通信のあり方やその仕組みを考えるきっかけとしては非常に面白いと思う。案外、公衆電話ヘビーユース世代がこっそり雑誌を手に取るかもしれない。