(ブルームバーグ): SBIホールディングス株が一時5%安と2022年6月20日(6.4%安)以来、約1年半ぶりの日中下落率を記録した。傘下のSBI証券が新規株式公開(IPO)案件で株価を操作したとして、証券取引等監視委員会が金融庁に行政処分を勧告する検討に入ったと報じられた。

SBIの株価は13日の取引で、前日比2.8%安で始まった後、じりじりと値を下げ一時同5%安の3082円まで下落した。終値は3083円だった。

同日の日本経済新聞電子版によると、ネット証券大手のSBI証は、引き受け業務を手がけるIPO案件で、傘下の金融商品仲介業者を通じて顧客に買い注文をさせていたとみられる。勧告があれば、金融庁は業務改善命令などの処分を検討するという。

証券監視委の担当者は、個別事案にはコメントできないと電話取材に答えた。SBI証は「当社として認識している事実ではない」とのコメントを発表。開示すべき事項が判明した場合は速やかに公表するとしている。

東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「処分勧告検討の報道を受け、イメージダウンにつながるという懸念から、個人投資家を中心に短期的な投資家が売っているのではないか」との見方を示した。

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--取材協力:中道敬.

(株価を更新します)

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