[ロンドン 21日 ロイター] - 英銀行大手HSBCホールディングス<HSBA.L>のダグラス・フリント会長は20日、香港で開かれた非公式株主総会で、規制環境が明確になれば、ロンドンからの本社移転を検討する考えを示した。

同会長は「規制の最終的な形、構造改革の最終的な形が見え始めている。十分に霧が晴れたら、HSBCにとってどこが最善の場所か再び検討を始める」と語った。

同会長の発言はHSBCが確認。株主からの質問に答えた。

英銀大手のHSBCとスタンダード・チャータード<STAN.L>はともに、ロンドンに本社を置いているが、アジアで大部分の利益を得ている。

複数の消息筋がロイターに明らかにしたところでは、英銀に対する課税強化で英国の本社維持コストが上昇する中、両社はアジアへの本社移転の実現性について調査している。

一部投資家は両行に対し、本社移転の是非について徹底分析するよう求めてきた。HSBCは1993年に本社を香港からロンドンに移転した。