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ロシアとサウジ、OPECプラス加盟国に減産協力呼びかけ

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  • 前田 和孝
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    株式会社明治安田総合研究所 経済調査部 エコノミスト(主任研究員)

    IMFの試算によれば、サウジアラビアが財政収支を均衡させるために必要とする原油価格は85ドル/バレル程度となっており、足元の原油価格はこの水準を大きく下回っています。また、ロシアの2023年1-10月の石油・ガス収入は前年同期比で26.3%減と3割弱のマイナスですので、両国としてはさらなる減産で原油価格を押し上げたいとの思惑があります。
    ただ、OPECプラスのなかには、今の原油価格の水準でも財政収支均衡価格を上回っている加盟国がいます。こうした国は減産幅拡大による価格上昇で需要が減少することを懸念しています。米国景気の減速などによる先行きの需要減少懸念がくすぶるなか、OPECプラス全体として足並みが揃わない状況が続けば、原油価格が上昇する展開は見込みづらく、サウジアラビア、ロシアとしてはなんとか他の加盟国との減産合意をとりまとめたいところでしょう。


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