Yoshifumi Takemoto

[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日公表した10月の鉱工業生産指数速報(2020年=100)は前月比1.0%上昇となった。ロイター集計の民間予測(同0.8%上昇)を上回った。半導体メモリーや小型乗用車・トラックなどの生産が増えた一方、鉄鋼、灯油・重油は減少した。基調判断は「一進一退」で据え置いた。

半導体メモリーの生産増はこれまでの減産の反動の一面があり、パソコンやスマートフォンの生産が回復に転じたかは現時点で判断できないと経産省は説明している。

世界的な金利上昇による設備投資への影響は、「欧州向け建設機械などに影響が出ている」(経産省幹部)という。

企業の生産計画に基づく11月の予測指数は前月比0.3%低下、12月は同3.2%上昇だった。生産計画は上振れする傾向があるため、これを補正した試算値は11月が前月比1.9%低下だった。

経産省は生産計画を上方修正している企業の割合から下方修正した企業の割合を差し引いて企業の生産マインドを指数化しており、2021年末から緩やかな改善傾向が続いている。

*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html [http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html]

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