2023/11/30

アナウンサー堀井美香が語る「町田」の暮らしの魅力とは

NewsPicks Brand Design / Senior Editor
ビジネスの第一線を走り続けるあの人は、「暮らし」や「住まい」にどんなこだわりを持っているのか?

音声番組「LIFE TALK -ビジネスリーダーが語る「暮らしの哲学」-」は、ビジネスリーダーをゲストに、暮らしにおける価値とその見極め方を問い直すトーク番組です。

今回のゲストは、フリーアナウンサーの堀井美香さん。50歳という節目の年にTBSを退社し、独立。さらには、プライベートでも“卒母”となった堀井さんが描く、セカンドライフの価値観に迫ります。

【前編】「いろんなものがくだらなく思えた」等身大で生きる堀井さんのセカンドライフ

こだわってお金を使うことは?

いろんなものを配ります。最近は「金券」を配り始めました(笑)。

白木 たとえばプレゼントとかですか?
堀井 物だと、いらないものもあるだろうなと思うので、最近は金券を配り始めました(笑)。Amazonギフト券とかUberのチケットとか。
若新 自分のための買い物には飽きてきちゃったってことなんですか?
堀井 自分が欲しいものはもうそんなにないんですよね。若い頑張ってる子たちに何かしてあげたいっていう気持ちが出てきました。
若新 やっぱり、すべてを手に入れた人はそういう段階にいくんですね。
 “与える幸せ”って、古今東西いろんな歴史の中で幸せのカタチとして語られてるじゃないですか。「自分が手に入れることで満たされる方法には限界があるから、与えることで幸せになれる」っていう。
 でも僕はまだその片鱗も感じられていないです(笑)。何なんですかね、与える喜びって。
堀井 でもほら、私だって、できる範囲でしかやってないわけじゃないですか。
 そんな聖人のようなことをするんだったら、仕事を辞めてボランティアしたり、財産を全部寄付したりすればいい。でもそれはできないから、自己満足で幸せになれる範囲で、なおかつ相手もハッピーになれることをしています。
 何のためにやっているのかと思うこともありますが、あぶく銭があるならできることをしたほうがいいという考えです。
若新 日常生活の中で、金額は小さくても、与える幸せを感じられるプレゼントってありますか?
堀井 プレゼントって、もらう人よりあげる人のほうがハッピーじゃないですか。あげるって自分のためなんですよね、きっと。
 街の花壇をボランティアで整理するおじいちゃんおばあちゃんを見てすごいと思っていたんですけど、その時間で、やっぱりちょっと気持ちが幸せになるんですよね。
白木 若新さんは何か他の人にプレゼントされることありますか?
若新 僕は恩着せがましいので、自分があげたものはめちゃくちゃ覚えてるんですよ。でも、人からもらったことは忘れちゃうんです。
 あげるっていう行為にはものすごく想いが詰まっているのに、良くないですよね(笑)。でもやっぱりそれだけ与える喜びは人生にとって大事なんだろうなと思います。
白木 別に見返りを求めてるわけでもないんですよね?
若新 求めてないです。でも、喜んでほしい。若新から物をもらいそうになった方、ご注意ください(笑)。

【後編】「その日に購入を決めた」町田で目指す “簡素だけど居心地がいい家” とは

リフォームした町田の家のポイントは?

キッチン+2部屋に分かれていた間取りを、大きなリビングダイニングに作り変えました。

白木 お住まいの空間をリフォームされたんですよね。
堀井 夫が大学のとき建築を学んでいて好きだったみたいで。買ったときは、戸建てのお部屋2つにキッチンがあったんですが、リフォームして吹き抜けのある大きなスペースに、キッチンとダイニングがある感じにしました。
白木 アイランドキッチンみたいな感じですね。
 僕は仕事でファミリー物件をたくさんつくってきましたが、「4畳でもいいから自分の居室が欲しい」というニーズをよく聞きます。堀井さんにとっては、広々とした空間が大切だったんですか?
堀井 リビング学習が流行っていたのもあって、子育てにはすごく良かったと思いますね。娘と息子はずっとリビングで勉強していました。
 大きなダイニングのそばに座れるスペースがあるんですけど、大人になってからも部室みたいな感じでみんなずっとそこにいるんです。
 一緒にいるけどそれぞれ違うことをしている時間ができて、すごく良いつくりだったと思いますね。
若新 僕は堀井さんがお勤めだったTBSに毎週出入りしてるんですけど、やっぱり常に競争の世界じゃないですか。
 注目や人気を集めることを生業にしながら、どこかで「自分の空間や暮らしはこういうものである」っていう“他者との距離感”だと思うんですよ。
 条件に囚われたら一生幸せになれないじゃないですか。その町田のお家も直感的に選ばれて、引っ越しもされてないわけですもんね。
堀井 確かにそうですね。
若新 それがすごいと思います。僕なんか本当にさもしい人間だから、今住んでるところは同じマンションの中で4部屋目なんですよ。もう少し広い部屋がいいとか、常に条件を更新し続けて。
 そんな人間は多分死ぬまで「もっと良い条件があるんじゃないか」という考えに囚われて、心に余裕がない人間として生きていくことになるんだと思います(笑)。
 堀さんは、一度場所を選んだらその空間をどのように良くしていくか考えていて、だからこそ自分たちのスタイルを作れているんでしょうね。
堀井 代々木上原や麻布十番あたりを居住にする人が多いので、みんなに「なんで町田なの?」と言われましたけど(笑)。
若新 白木さんからして、町田という場所はどうですか?
白木 4路線くらい走っていて交通利便性は抜群ですし、ちょっと足を運べば自然に触れることができるので、すごいバランス感覚がある街だと思います。
 不動産の土地を買う仕事をしていて何度も行ったことがありますが……