Joe Cash

[北京 24日 ロイター] - ウルグアイと中国の両政府は共同声明を発表し、二国間の自由貿易協定(FTA)締結を目指すと表明した。両国は中国と南米南部共同市場(メルコスル)のFTA交渉を目指す方針も示した。

これに先立ち、ウルグアイのラカジェポー大統領と中国の李強首相は23日に会談。両国は今週、二国間関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げした。

中国は特にメルコスルとのFTA締結に関心があるとみられている。南米で唯一台湾と外交関係があるパラグアイに圧力をかけられる可能性があるためだ。

ウルグアイと中国は共同声明で二国間FTAの追求にコミットしていると表明。共同の実行可能性調査が完了したと指摘した。「同時に両国は中国とメルコスルのFTA交渉を促進する用意がある」としている。

ただ、メルコスルに加盟するアルゼンチン、ブラジル、パラグアイは欧州とのFTA締結を望んでおり、ウルグアイが一方的に中国とFTA交渉を進めれば、対抗策を講じる可能性があると昨年11月に表明している。

国連商品貿易統計データベースによると、昨年のウルグアイ輸出の27%は中国向け。対中輸出の3分の2を占めるウルグアイ産牛肉には現在12%の関税が適用されている。

中国とFTAを締結している主要牛肉輸出国であるオーストラリアとニュージーランドの関税率はそれぞれ3.3%、0%だ。