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スタートアップのあるべき姿【Luup岡井大輝】
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一般に興味を引く為に地球を破壊するエネルギーとか、日本神話から名前を取ったりと、アウトリーチの為の努力には頭が下がりますが、印象に残すことと中身を伝えることのバランスの難しさを思い知らされます。科学研究の予算が、見せ方の勝負で決まる弊害でもあり、難しい問題を孕んでいますね。

今回発見の粒子は観測史上第二位ということで、日本神話の主神である天照大神の名を冠したわけですが、1991年に発見された第一位は「オーマイゴッド粒子」ということで、なる程ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の「ゴッド」の下に位置したわけですね(違)。

244エクサ電子ボルトの粒子1gで地球を破壊ということですが、エクサ(E)は10の18乗、1電子ボルト(eV)は自由電子が1ボルトで加速されるエネルギー(≒1.6×10^19)のことで、合わせて1 EeV≒1.6 × 10^-1 J、つまり244 EeV≒39 Jとなります。1秒あたりにするとこれが40Wとなり、これが40ワットの電球を1秒つけると言う意味ですね。カロリーにすると9.3 カロリーで、10gの水を1℃加熱できます。

こう聞くと小さく感じますが、目に見えない原子よりも小さな極小粒子がマクロに影響する程のエネルギーを持っていることは驚くべきことで、その速度が限りなく光速に近いことが伺えます。

こうした粒子は実体が何かはわからないですが、一般に陽子のようなものだと考えられています。そこで、陽子だと仮定すると、陽子の質量は1.67 × 10^-30g (≒アボガドロ数の逆数)なので、これで39Jを割ると1gあたりのエネルギーとなり、その値は2.3×10^31 Jです。

地球を破壊する為に必要なエネルギーは簡単には求まりませんが、最低でも構成する質量の位置エネルギーの総和(自己重力エネルギー=3GM^2/5r G:重力定数、M:地球質量、r:地球半径)程度は必要と考え、これを計算すると、

3×6.7×10^-11×(6.0×10^24[kg])^2/5×6.3×10^6[m]=1.9×10^32

となります。

比較すると、自己重力エネルギーに一桁足りませんが、10発当たればOKということで。
専門家ではないのですが、この手の観測は、たぶんこの一個の特殊な粒子の検出より、長期間・広範囲の観測から得られる統計的なデータの方が科学的価値はあるのでしょう。たぶん。

一方で、こういうニュース性の高い結果はこの研究の知名度をあげ、世の注目を集め、予算を取りやすくなる。正直、このニュースがあるまで僕もこの研究のことを知りませんでした。研究の世界もエンターテイメントと似たところがあって、どれだけ世の耳目(=お金)を集めるかがいかに大切かを、最近身をもって思い知っています。もちろん、お金を得た先にあるものは本物の科学、本物の技術開発なわけですが。(時々、セラノスや線虫の会社みたいに、耳目だけ集めて中身が空っぽのもありますが。)
宇宙はまだまだ謎に満ちていますね。
>検出装置に不具合が生じてうまく観測できなかったデータを取り除く作業に時間がかかり、1回分の解析に1週間近く費やすこともある
データがあればすぐに何かが分かるわけではありません。データ分析の前にデータをきれいにする作業があり、そこから分析に向けた加工をしなければなりません。AIを使おうにも、AIに学習させるデータが必要になります。データ分析は地道な作業の積み重ねだということがよく分かります。
宇宙線は宇宙放射線とも呼ばれます。地球で観測できる宇宙線の大半は太陽から放射される電磁波や陽子や電子などの粒子ですが、中には銀河宇宙線といって太陽系の外からやってくる宇宙線もあります。特に今回のようにエネルギーの高い粒子は銀河系の磁場でも捉えられないので、銀河系外の巨大な爆発であるガンマ線バーストや巨大ブラックホールなどと関連していると考えられ、発生機構を調べることは宇宙の謎の解明につながると期待されている部分もあります。しかし如何せん地球にやってくる数が少ないので、その観測もめったにできるものではなく研究者にとってはとても貴重な資料ということで今回ニュースになったものと推測されます。

宇宙線は地球の大気にやってくると、まるでビリヤードのように粒子同士の衝突を招き、ほとんどが地上に到達する前にエネルギーが減衰して消滅します。したがって、観測するならより高い山の上のほうが適しています。ボリビアのチャカルタヤ観測所は、標高5000mを超える世界で最も高い場所にある宇宙線観測所として有名です。今回のテレスコープアレイ実験についてはいくつもの観測器を並べる広大な土地が必要であることもあり、ソルトレークシティー近くの標高2000m近い場所で行われています。

アマテラス粒子が地球大気に突入し、ビリヤードのように地球大気の粒子も加速されて様々な反応を起こし、そのさまを複数の観測器で捉えたのが今回の研究チームによる観測成果となります。宇宙線はたった一粒だったと考えられますが、それが様々な連鎖反応を大気中で発生させるので空気シャワーとも呼ばれます(今回の記事で画像に使われているのがまさに空気シャワーです)。

地球には大気や磁場があり、宇宙線を遮蔽してくれています。地球付近では主に太陽からの宇宙線が大部分ですが、宇宙飛行士からは「不意に目に火花のようなものが散る」ことがあると報告されており、割合高いエネルギーを持った宇宙線が目の網膜にあたったときの反応なのではないかと考えられています。一種の放射線には違いないので、いわゆる被曝という概念があり、それに対して人体や機器類をどう防護するのかというのは今後の宇宙開発においても一つのテーマとなっています。
大阪公立大や東京大などのチームが、未知の天体現象が関わっている可能性があるという宇宙線を観測したと米科学誌サイエンスに発表しました。
地球のエネルギー問題を一瞬で解決するような、高エネルギーを伴う物理現象が起こっていることを考えると、人類が技術的に進化する可能性は無限に近いと感じます。
E=mc**2だからそれだけのエネルギーを持ってたらすでにその分だけ重いので1gというのはこの粒子の静止質量でありそれがこのとんでもないスピードにまで加速されて飛んできた(ので実際はめちゃくちゃ重い?)ということなんでしょうかね。広島原爆でエネルギーに変換された質量は0.7g程度と聞いたことがあります。