2023/11/22

【クチコミ分析】人事評価で「社員が幸せになる会社」の条件

藤田 美菜子

高橋 智香

いま、日本でもっとも「納得度の高い」人事評価を行っている企業はどこなのか──。

働き方改革や人材マーケットの流動化などを背景に、人事制度、なかでも「人事評価」を見直す機運が高まっている。

「ブラックボックス」になりがちだった人事評価を、透明で納得度の高いものに変えることで、従業員のエンゲージメントを高めようと考える企業が増えているのだ。

【全社員必読】不満爆発‼「揉める人事評価」を救う8の視点

NewsPicks編集部

2023年11月20日

では、その「勝ち組」はどこなのか。

その答えを探るべく、NewsPicksは、社員による会社評価クチコミサイト「OpenWork（オープンワーク）」に独自集計を依頼した。

同社に寄せられる社員クチコミは8つの項目で構成される。

今回はそのなかの「人事評価の適正感」に注目し、直近3年（2020年→2023年）でこの項目のスコアが上がった企業をランキング形式で抽出。その共通点を分析した。

オープンワーク代表取締役社長の大澤陽樹さんの解説で、いま企業が取り組むべき「人事評価改革」のポイントを読み取っていこう。

INDEX

• ランキング上位20社を実名公開
• 評価で大切なことは「たった２つ」
• ワーストはベストの「裏返し」
• 完璧な人事制度は、どこにもない

ランキング上位20社を実名公開

まずはさっそく、「人事評価の納得度が上がった会社」上位20社の顔ぶれを見てみよう。

コメント

注目のコメント

• 大澤 陽樹

  OpenWork 代表取締役社長

  ・2023年11月22日

  「人事制度に魔法の杖なし」
  
  データとコメントを提供したOpenWorkの大澤です。人事制度に関するクチコミも多く投稿されており、この数年で評価の上がった会社・下がった会社を調べてみました。
  本企画の1日目にもみなさま口を揃えて仰っていましたが、「人事制度の形自体に絶対解はない」というのが発見であり、ジョブ型だろうがコンピテンシーだろうが、「コミュニケーション・納得感がなければ従業員の離反を産むだけ」でした。
  HRtechが普及するなか、経営が伝えたいメッセージではなく、タレントマネジメントシステムの型に合わせて人事制度の運用が機械的に行われている会社が増えているように感じます。システムへの投資・HRデータの収集も大切ですが、「人事や評価者・被評価者トレーニングへの投資、文化やコミュニケーションへの投資」も同時に進める必要があると感じました。
• 細田 知美

  株式会社電通PRコンサルティング シニアPRプランナー、電通ダイバーシティラボ所属

  ・2023年11月22日

  ストレートトークやフィードバックイズギフトという言葉とともに考え方が定着し、ビジネスや相手の成長のための風通しが良くなっている、という、風土が浸透しているのは素晴らしいことだと思いました。
  直接的な意見ができず風通しの悪い職場もありますが、こうした風潮はかなり変わってきています。企業や従業員の成長のためにはコミュニケーションが必要であるという認識が広まったからでしょう。
  また、このように企業ランキングの記事になるということは、会社の人事の事情は外にも明らかになると捉え、制度改定だけではなく風土改革にもより積極的になる方がよいと感じました。
• 高橋 智香

  NewsPicks 記者・編集者

  ・2023年11月24日

  「人事評価革命」特集3日目は、直近で「人事評価の納得度が高まった企業」ランキングのトップ企業・ワースト企業から、その特徴を分析しました。トップとワースト、比べてみると実は「裏返し」の共通点がある──というお話が興味深かったです。
  
  詳しい説明は本文にゆずりますが、何にせよ人事改革のお話は取材するたび「地道が一番の近道」なのだなとしみじみ感じます。企業ごとの具体の取り組みにも言及していますので、ぜひご覧ください。