(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、欧州連合(EU)の証券監督当局により強力な権限を付与し、米証券取引委員会(SEC)に相当する組織にすることを提案した。

ラガルド氏は17日の会合で、資本市場の監督は「ほぼ国レベルにとどまっている」と指摘。「直接的な監督を含む幅広い責務」を持つ欧州機関を設置すれば、この問題の対処に役立つだろうと語った。

「例えば、欧州証券市場監督機構(ESMA)の権限を広げて欧州版SECを創設することが、この答えになり得る」と述べた。

EUは域内金融市場の関係を緊密化させ、投資家にとって資本展開が容易になるよう取り組んでいる。パリを拠点とするESMAは金融商品市場指令(MiFID)など特定のプロジェクトの実行で指揮をとっているが、ECBの銀行監督部門のような他の欧州機関が持つ広範な執行権限はない。

「EU資本市場の強化やEUレベルの監督の呼び掛けをESMAは歓迎する」と、同機関の広報担当者は電子メールで回答した。

原題:Lagarde Proposes Turning EU Securities Watchdog Into Bloc’s SEC(抜粋)

--取材協力:Sonja Wind、Alexander Weber.

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