(ブルームバーグ):  三井住友フィナンシャルグループ(FG)は14日、今期(2024年3月期)の連結純利益計画を従来の8200億円から9200億円に引き上げると発表した。円安が海外収益を押し上げるほか、株高などの市場環境も追い風となる。過去最高だった14年3月期(8354億円)を更新する見込み。

今期の純利益額はブルームバーグがまとめたアナリスト14人の予想平均8537億円を上回る。前期実績の8058億円に比べ5.9%の増益となる。連結業務純益の今期計画も1兆4000億円へと600億円引き上げた。

業績好調を受け、総額1500億円、発行株式総数の1.9%をそれぞれ上限とする自社株買いの実施も発表した。取得分は消却する。1株当たりの年間配当予想も従来の250円から270円に引き上げた。

三井住友FGの伊藤文彦グループ最高財務責任者(CFO)は会見で、「連結粗利益はすべての事業部門で前年同期に比べ増益となった」と述べた。太田純社長は健康上の理由として決算会見を欠席した。

7-9月の純利益は2785億円で、ブルームバーグが集計したアナリスト5人の予想平均2383億円を上った。4-9月期の純利益は前年同期比0.2%増の5265億円と、今期計画に対する進捗率は57%となった。

4-9月期の与信関連費用は1003億円と前年同期から172億円増加した。伊藤CFOは「リテールを中心に増えた」と説明した。通期の与信費用の計画は2300億円を据え置いた。

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(詳細やCFOコメントを追加します)

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