Ruma Paul Sam Jahan

[ダッカ 14日 ロイター] - バングラデシュは、気候変動による気温上昇と雨期の長期化がデング熱を媒介する蚊にとって理想的な繁殖状況をもたらし、過去最悪のデング熱の発生と格闘している──。複数の専門家はこうした見方を示した。

公式データによると、2023年のデング熱による死者は12日時点で1476人、感染者は29万1832人に上った。死者は昨年の281人を5倍以上も上回っており、当局が記録を取り始めた2000年以降最多。各病院は患者の対応に追われている。

ジャハンギルナガル大学の昆虫学者、バシャール教授は、長年蚊を研究してきたが、25年におよぶ研究人生でこれほど深刻なデング熱の発生は目にしたことがないと述べた。

デング熱に感染しても大半の人は症状が出ないため、患者数は報告されている数よもはるかに多い可能性がある。