日経平均株価 15年ぶり 2万円台回復 NHKニュース
コメント
選択しているユーザー
【新潮流】第208回 寒の戻り
◆今週月曜日の小欄で、今頃の気候を「菜種梅雨」というと書いたが、とても梅雨寒どころの話ではない。この2、3日、関東地方はまるで真冬に逆戻りしたかのような寒さだ。上空の寒気の影響で東京都心でも一昨日の朝、降雪が観測された。気象庁によると、4月に東京都心に雪が降ったのは、2010年4月17日以来5年ぶりという。神戸の六甲山でも、山頂付近がうっすらと白い雪に覆われたというから日本列島、全国的な寒の戻りとなったようである。
◆寒の戻りで張る氷を「薄氷」と書いて「うすらい」と読む。春の季語。
せりせりと薄氷杖のなすままに (山口 誓子)
春めいてきて、もう氷も張ることがないだろうと思っていると、寒さがぶり返して水たまりや田んぼなどに薄い氷が張ることがある。散歩に出た際、杖でつつくと「せりせり」と音をたてて崩れてしまう。無理に崩さなくても陽が昇れば儚く溶けてしまう、春の薄い氷である。「せりせり」は、現代語に訳せば「シャリシャリ」といった語感だろうか。
◆寒の戻りの代表例が桜の時期の「花冷え」である。今週は多くの学校で入学式が開かれた。桜の花が散ったあと、寒の戻りに凍えながらの門出となった諸君には気の毒だが、かえって思い出に深く残ろう。満開の桜のなか春のポカポカ陽気の入学式はいかにも平和を絵に描いたようだが、それでは出来過ぎだ。発射台は低いほうがいい。その分、これからの伸びしろが大きいと考えよう。相場と同じである。
◆相場といえば、日本株式市場は連日の高値追いが続き、日経平均は2万円が目前に迫った。4月に東京都心に雪が降ったのは、2010年4月17日以来5年ぶりというが、取引時間中の2万円台回復はそこからさらにちょうど10年遡った2000年4月17日以来となる。15年ぶり高値に沸く株式相場は春を通り越して早くも初夏の陽気といった感もある。こういう時こそ、急な寒の戻りに気を付けよう。日経平均2万円は薄氷を踏んで立っていないか。よく聞き耳を立ててみよう。「せりせり」という音が聞こえたら、要注意である。
注目のコメント
今のこのタイミングで2万円はいいかも。原油安、賃金UPで消費に勢いがつきやすいなかで気持ちが更にあったまり、マクロ経済もUP!?
株高が数年続くかはの持続性は、まだ精査しないかんが。いいですね。どんどんアベノミクスで、日本経済を盛り上げていきたいですね。金融機関の人と話をすると含み益などが多く、とても勢いがある。先ずは賃上げと原発再稼働ですね。そうすると更にグッドサイクルが回るでしょう。
甘利大臣は「小さなバブルなら制御可能…」(ほんとうかね…?)ともう言いだすし、7時のNHKのニュースは「カネ余りを背景に」と言うし、今一つ株価が信用されていない。しかし、そのこと自体は、株価にとってはむしろ好ましい材料だ。自信満々の強気意見が増えて来たら、投資家は、静かに(少しずつ)離れるのが吉。