(ブルームバーグ): 中国の電気自動車(EV)メーカー蔚来汽車(NIO)は、人員を削減し、非中核事業をスピンオフする可能性があると明らかにした。同社は売上高が目標に遠く及ばず、赤字が続いている。

ブルームバーグニュースが3日確認したNIO創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるウィリアム・リー(李斌)氏の署名が入った社内文書によると、同社は今月中に従業員数の10%に相当する役職を廃止する。「重複」し「非効率」な役職が取り除かれ、3年以内に業績への寄与が見込まれないプロジェクトの投資は先送りか削減されると、李氏は説明している。

米国株式市場3日早朝の時間外取引で、NIOの株価は一時3.2%高と上昇している。

人員を削減し部門閉鎖を検討するというNIOの決定は、比亜迪(BYD)やテスラなど大手の支配がますます強まり、中小のメーカーが苦しんでいる中国EV市場全体の状況を反映している。販売減速の兆しが見られる中でテスラが1年前に価格競争を仕掛け、他社も追随して価格を引き下げるなど、顧客獲得の争いが激化している。

原題:EV Maker Nio to Cut 10% of Staff Positions, May Spin Off Units(抜粋)

--取材協力:Jie Hou.

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