Scott Murdoch

[シドニー 10日 ロイター] - 豪競争・消費者委員会(ACCC)は、カナダの投資ファンドのブルックフィールド・アセット・マネジメントが主導する企業連合による豪電力大手オリジン・エナジーの買収計画を承認した。

これを受け、オリジンの株価は10日、一時5.3%上昇し、ブルックフィールドと米エネルギーインフラ投資会社EIG傘下企業の連合が示した買収提示額を上回った。

ACCCは、オリジンが買われることで国内の再生エネルギー移行が加速し、温室効果ガス排出量削減スピードも速まる可能性があるとの見解を示した。

市場では、企業連合側が提示額を引き上げるとの期待も高まっている。

買収成立には今後株主の75%から承認を得る必要がある。豪最大の年金基金であるオーストラリアン・スーパーは先月、オリジンの持ち分を14%に高めるとともに、オリジンの企業価値が過小評価されていると主張しており、この承認手続きに大きな影響を及ぼすとみられている。

地元メディアの報道によると、資産運用大手でやはりオリジンの大株主であるパーペチュアルは既に企業連合側に対して、買収提示額の引き上げを検討するよう働きかけているという。