2023/10/12

【最新研究】哺乳類で「同性愛」が発達した納得の理由

NewsPicksでは週7日毎日、世界のトレンドの背景を追う連載シリーズを開始しています。木曜日は「The Next Big Thing(次のサイエンス)」です。
INDEX
  • 💕同性愛が発達した理由
  • 🐵哺乳類全体の約4%に波及
  • 🤝同性愛は「社会性」の表れ
  • 🦗「コオロギ」にも同性間性行動

💕同性愛が発達した理由

同性間の性的行動は、コオロギ、ウニからバンドウイルカ、ボノボまで少なくとも1500種の動物で観察されている。
一部の研究者は、同性間の性行動が動物界の黎明期から存在すると主張してきた。
しかし、10月3日付けで英科学誌『ネイチャー・コミュニケーション』に掲載された最新の論文によると、こうした行動は哺乳類が集団で生活するようになってから進化したものだという。
数千種の哺乳類を調査したこの論文では、同性間性行動は遺伝子を受け継ぐ子孫を残せないものの、個体間の対立を解消するなど、進化上の利点が存在する可能性が指摘されている。
(画像:beast01/iStock/Getty Images)
スペイン・アルメリアにある乾燥地帯実験ステーションの進化生物学者で、今回の論文の執筆者の1人、ホセ・ゴメスは
「同性間性行動は、社会的な関係を築き維持していくために役立っているのかもしれません」
と話す。