(ブルームバーグ): アリアンツの首席経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏は、6日発表された米雇用統計を受けて米金融当局は政策金利をより高く、より長く維持する方針を堅持するとし、この先「何かが壊れる可能性が高い」と指摘した。

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ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでもあるエラリアン氏は、ブルームバーグテレビジョンで、9月の非農業部門雇用者数の伸びについて「現時点で米経済には明るいニュースだ」としつつ、「市場と金融当局にとっては悪いニュースだ。金融当局は今回の統計を好ましい内容とは受け止めないだろう。長期的に見た場合、最終的に経済にとっても悪いニュースとなる可能性がある」と述べた。

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金融政策については「11月の利上げが再び選択肢に上がる。市場としては『高く、長く』だけでなく、『より高く、より長く』を織り込む必要性が生じている。インフレサイクルの始まりの時点で後れを取れば、終わりの局面で代償を払うことになる」と指摘した。

9月の雇用統計は、リセッション(景気後退)を予想する声と「整合している」とし、「米経済は尋常でない低金利、そして流動性注入に慣れ過ぎてしまった。レジームの変化は極めて速いペースで起きている」とエラリアン氏は語った。

原題:‘Something is Likely to Break’ After Jobs Data, El-Erian Says(抜粋)

--取材協力:Jonathan Ferro、Tom Keene、Lisa Abramowicz.

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