元グリコ研究員「腸内細菌」でマンツーマン健康指導
コメント
注目のコメント
「内側から幸せ」の時代を先読み
乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」が、ちまたで大人気です。ストレス緩和や睡眠の質向上が見込めるといい、効果を実感した声がSNSや口コミで拡散しています。
今回のインタビューからブームを読み解くと、マーケティング部門の動きが想像できます。ストレス過多や不眠という社会課題に、飲料メーカーとして「腸内環境を改善する」というアプローチで仕掛けられないか、という姿勢です。
一方、こうした開発で「2つ目の起点」だという業界のトレンドも背景にあるでしょう。ライバル社の明治が放ったヨーグルト「R-1」は、風邪予防の免疫力アップにつながると、これより先にヒットしました。
競争が激しくなる「内側から幸せに」が求められる時代に、学生時代に自らの気づきから目をつけた菅沼名津季さん。手がける“腸活ライザップ”の事業は、産前産後の「ゆりかご」から経営者まで口コミで広がり、さらに海も越えそうです。「私、興味のあることすぐやってみたいと思うんです......」
遺伝学や予防薬を大学で学びつつ、グリコで基礎研究をおこない、“腸活版ライザップ”と例えたマタニティ腸内フローラルケア「mamaflora(ママフローラ)」を展開する菅沼さん。
本人は興味の幅が広くて何でもチャレンジしたいと言っていましたが「予防医療で頑張る人を応援したい」という揺るがない軸がある事がわかります。キャリア選択においてどの程度ピボットするかは多くの人が悩めるテーマですが、「成し遂げたいこと×自分の興味関心」を考えるのもヒントになりそうですね。私も元々医療に興味があり、病院見学をした時の記憶は鮮明に覚えています。普段では関わることのない放射線外科やリハビリテーション科といった科をまわる中で、「私もこんな研究をして医者になりたい」と感じました。
それでも冷静に考えると、「大変そう」「しんどそう」と、医療系学部への進学はしませんでした。自分の興味関心から、社会に貢献できることを見つけ、ひたむきに努力できるのが菅沼さんのような研究開発職の凄さだと感じました。