(ブルームバーグ): 全米自動車労組(UAW)は3大自動車メーカー(ビッグスリー)に対するストライキを通じて少なくとも30%の賃上げを実現したい考えだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

UAWは当初40%前後の賃上げをフォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティスに求めていた。同関係者によれば、一般的な賃上げのほか、賃金をインフレ率に連動させる生活費調整(COLA)も考慮に入れている。協議が非公開であることを理由に、匿名を条件に語った。

報道を受けて、ビッグスリーの株価は上昇。28日の米株式市場でGMとステランティスは2.5%高、フォードは1.4%高で終了した。GMとフォードの株価は労働協約交渉を巡る不透明性から7月以来急落。一方、ステランティスは年初から36%上昇している。

少なくとも30%の賃上げなら自動車産業の非組合員の関心を呼び起こし、UAWの加入者増加に寄与する見込みだと、関係者は述べた。UAWの組合員数は1970年代には100万人を超えていたが、現在は40万人となっている。

UAWの広報担当者はコメントを控えた。GMとフォード、ステランティスもコメントしなかった。

フォードは既に20%の賃上げに加え、COLAを復活させる案を提示している。UAWも賃上げ率の要求を40%から36%に引き下げていた。

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UAWの関係者によると、同組合は28日にステランティスに対して対案を提示した。

原題:UAW Aims For At Least 30% Wage Bump to Woo New Members (3)、UAW Aims For At Least 30% Wage Bump to Woo New Members (2)(抜粋)

(ステランティスへの対案提示や株価などを追加して更新します)

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