日本発、空飛ぶクルマの国際コンペで唯一受賞。LAから第一顧客
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大阪万博がつなぐ「未来のあなた」
1970年に開かれたアジア初の国際博覧会「大阪万博」では、当時の最先端技術を集めるだけでなく、未来社会の予言もしました。三菱未来館の「50年後のあなた」で見通した「住宅に壁掛けテレビや電子調整器などが普及する」「世界中のテレビ中継が見られる」などは、2020年までに実現しています。
一方、「プールや自家用ヘリコプターが一般家庭に普及する」は未達のままです。そんな半世紀以上前にも描いていた「あったらいいな」を、2025年の大阪・関西万博をターゲットに実用化しようとしているのが、中井佑さんらが開発する「空飛ぶクルマ」です。
キャリアを変えることになった国際コンペを知ったのはTwitter(現在のX)。さらに「インスタを見るように好きな場所に移動を」「操縦はゲーム感覚のジョイスティック」「最初の顧客はアメリカのLAから」と、さらりと語る中井さん。科学技術だけではなく、こうした次世代の担い手も予想できたでしょうか。空飛ぶクルマを開発する、テトラ・アビエーション代表の中井佑さんの取材を、企画・執筆しました。
空飛ぶクルマをはじめ、自動運転、電動化など、モビリティの新技術が注目されて久しいですが、社会実装するには他の技術以上にハードルが高そうですよね。正直なところ「果たして、空飛ぶクルマはあと何十年かかるのだろうか」と思っていました。
しかし、中井さんに伺うと2025年、大阪・関西万博をターゲットに開発をしているとのこと。あと2年でモビリティのトレンドが一気に変わるかもしれない、とワクワクしました。空飛ぶクルマ、実現に向けて着実に進んでいるのですね。わたしはこの手のコンセプトにあまり興味がなかったのですが、考えてみれば車でさえ行くのが大変な場所に住む人や、一番近い病院まで山を越えないといけないエリア等、仕事やレジャーでの移動以外にも役立つシーンがたくさんありそうです。都会でも、交通事情で急ぎたくても急げないことの多い救急はまさにこれではないでしょうか。