【伊藤穰一×鈴木健】「なめらかな社会」をどうやってつくるか
NewsPicks編集部
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鈴木さんの「なめらかな社会とその敵」を数年前に読んだ時、難解だなとは思いつつ、ユニークな貨幣制度の提案などに舌を巻きました。本対談は、そうした鈴木さんの提案ベースに、各界のトップランナーと「なめらかな社会」について語り合う、という趣旨のものです。
「なめらかな社会とその敵」の内容については、以下の記事で要約的にまとめているのでぜひご一読ください。
https://newspicks.com/news/7965663Joiさんと「なめらか」対談をしました。西洋の言語にのりにくい日本的な思想をより重視していて、シリコンバレーの空気からも一定の距離を置こうとしているのが興味深かったです。
なめらかな社会になれば争いがなくなるのではなく、
なめらかにしよう、馴らそうとする過程自体で暴力が必要になったり、争いが起きたりするのではないかと私は思うのですが。
本当に争いや暴力を無くしたいのなら、折り合いきれない部分があってもそのまま置いておける社会とはどのようなものかを話し合うべきだし、
それだけでは社会が成り立たないと言うなら、どのようなところまでの暴力なら許されるのかという政治的な話をせざるを得ないと私は思います。
暴力のある程度の効能や不可避性というのを前提にしないと、社会の形成について語るのは不可能ではないでしょうか。
そこを隠したり避けたりする議論は、大体胡散臭いものになるか、ナイーブすぎて説得力を無くしてしまうか、どちらかにしかならないと思います。