2023/9/17

【議論】「弱者男性」問題を無視してはいけない

「男」たちがまずいことになっている──。
これは日本の話ではなく、アメリカでの話だ。
若い男性、男の子が教育、経済、幸福、健康などで相対的に「落ちこぼれる」傾向が出てきている。
ニューヨーク・タイムズの名物ポッドキャスト「エズラ・クライン・ショー」。ホストのエズラ・クライン記者が、各界の第一人者とビッグイシューについてじっくり語り合う。
今回のゲストは、ブルッキングス研究所の上級研究員で、長年にわたり不平等と貧困、家族政策と男女不平等について研究しているリチャード・リーヴス氏。
2人の対話をじっくり読むと、日本とは無縁と言い切れない部分が浮かび上がってくる。
男女平等とは言いがたい日本だが、独身、貧困、障害などを抱えた男性を「弱者男性」と表現するネットスラングも登場しているためだ。
リーヴス氏とともにアメリカ版「弱者男性」問題から社会の変化を読み解いてみよう。


INDEX
  • なぜいま「男」を語るのか
  • データで示された成績差
  • 見落とされてきた人種と貧困
  • 環境に敏感な男の子たち
  • 「ランとタンポポ」
  • 学校教育に適したスキル

なぜいま「男」を語るのか