Safiyah Riddle

[29日 ロイター] - 29日に発表された米住宅市場関連の2指標は、米国の住宅価格が6月に安定化の兆しを見せ、長らく続いていた価格下落が底を打った可能性を示唆した。

米連邦住宅金融庁(FHFA)が27日発表した6月の米住宅価格指数は前年同月比で3.1%上昇。5月は2.9%上昇だった。前年同月比では2022年2月以来、15カ月連続で伸び鈍化が続いてきたが、このトレンドに終止符を打った。[nL6N3AA0BR]

米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが29日発表した6月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数は、全国の住宅価格指数が前年同月比では横ばい。前月は0.4%低下していた。[nL6N3AA0BX]

過去1年以上、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げを背景にした住宅ローン金利の上昇で販売量が減少し、住宅の売却を見送る所有者が増えている。在庫減少が価格の高止まりにつながっているが、年間価格上昇率は2022年初めの20%前後から大幅に緩やかになっている。

FHFAによると、住宅価格は22年第2・四半期から23年第2・四半期にかけて3.0%上昇した。

S&P DJIのマネージングディレクター、クレイグ・ラザラ氏は、住宅ローン金利が上昇する中でも、今回の結果は住宅市場の回復を指し示していると指摘。「住宅ローン金利の上昇や全般的な景気低迷によって、市場の上昇幅が縮小する可能性があることは認識しているが、今月のデータの幅の広さと力強さは、将来に対する楽観的な見方と一致している」とした。

*内容を追加します。