パウエルFRB議長、必要に応じて追加利上げの用意-高金利維持へ
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注目のコメント
一言で言うと、今後の金融政策はデータ次第、でした。超タカ派発言に身構えていた市場としては肩透かしでした。一応はホッとしたと思います。ただ、先行きを読むためのヒントに乏しく、買い戻しで株価は上がったものの、方向感が出る程ではありませんでした。発言の中で敢えて今後のヒントを探ると、物価目標は2%にとどまったまま、と発言しました。「とどまったまま」はまだ変えていないという意味であり、意味深だと思います。
パウエルFRB議長の講演原稿を読みました。追加利上げがあるかないかよりも、引き締めの長期化を示唆したことが大事なポイントです。
内容は「2%のインフレ目標に回帰することにつき自信が持てるまで金融引き締めを続ける」「サービス価格のインフレ率は下げ止まりしている」「インフレ率は労働需給のタイトさに反応しやすくなっているかもしれない」「トレンドを下回る成長率にしようと利上げしているが予想外に景気が強い」「中立金利、均衡利子率の推計には不確実性がある」など、かなり強いトーンで引き締め長期化を示唆しています。
締めくくりの一文で、昨年も使ったボルカー元議長の著書の原題 keeping at it (やり続ける)が登場します。これが全てを集約したメッセージです。