[ブラジリア 15日 ロイター] - ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は15日、国営石油会社ペトロブラスがこの日に燃料値上げを発表したことを受けて、ブラジルはインフレ見通しを引き上げる方向で見直す必要が生じるとの認識を示した。議員の主催するイベントでの発言。

ペトロブラスは16日からガソリンの平均価格を16.3%引き上げて1リットル当たり2.93レアル(0.5893ドル)に、軽油は25.8%引き上げて同3.80レアルにすると発表した。

総裁はペトロブラスの燃料値上げで8月から9月にかけてインフレ率が0.4%ポイント程度押し上げられると予想。軽油値上げの影響は間接的だが、ガソリン値上げは指標となる拡大消費者物価指数(IPCA)に直接影響すると強調した。

一方で総裁は、中銀が注意深く推移を見守っているサービス分野のインフレは低下し始めており、「これは重要なことだ」と指摘した。

また歴史的な高インフレや外貨準備の減少、通貨安に見舞われている隣国アルゼンチンの状況に言及。同国のインフレ高騰は中銀の独立性を軽んじ、中銀のインフレ目標を無視した政府の判断に関連していると述べ、アルゼンチンの失敗から学ぶべきことは多いと述べた。