[7日 ロイター] - 米決済サービス大手ペイパル・ホールディングスは7日、米ドルと連動する独自のステーブルコイン「ペイパルUSD」をローンチすると発表した。

主要フィンテック企業によるステーブルコインは初めて。米ドル預金や短期米国債などに裏付けられ、パクソス・トラストが発行する。

発表を受け、ペイパルの株価は約2.6%上昇した。

ステーブルコインは数年前から存在しているものの、消費者の決済手段の主流にはなっていない。2019年には米メタ(旧フェイスブック)がデジタル通貨「リブラ」の発行を目指したが、規制当局などの懸念に直面して頓挫した。

主要国は相次ぎステーブルコインの規制を策定しており、欧州連合(EU)では2024年6月に導入予定。

キャピタル・アルファ・パートナーズのマネージングディレクター、イアン・カッツ氏は「ペイパルはフェイスブックほどの存在ではないが知名度は高く、議会や米連邦準備理事会(FRB)、米証券取引委員会(SEC)が注視することは間違いない」とコメントした。

米下院金融サービス委員会は先月、ステーブルコインの連邦規制枠組みを策定する法案を提出した。法案はステーブルコイン発行体の登録と承認プロセスに関するルールに焦点を当てている。