(ブルームバーグ): 米国では400ドル(約5万7000円)の急な出費を賄える人が減っていることが、新たな調査で明らかになった。

ブルームバーグ・ニュースの委託で世論調査会社モーニング・コンサルトが実施した四半期調査(7-9月)によると、400ドルの予想外の費用が発生した場合に、借金せずに支払い可能と回答した米成人の比率は前回調査から2ポイント低下し46%となった。

回答者の3分の1強は、クレジットカードの利用など何らかの負債に頼る必要があると答えた。ほぼ5人に1人は全く支払えないと回答。

最近のディスインフレの兆候や堅調な消費需要にもかかわらず、物価高の時代にあって、米成人がますます経済的に不安定になっていることを今回の数字は浮き彫りにしている。

こうした傾向は幅広く見られ、黒人・ヒスパニックの成人21%、白人の19%は急な出費を賄えないことがデータでは示された。すぐに支払うことはできないと回答した学生の比率は20%余りと、前四半期から3ポイント上昇した。

モーニング・コンサルトのシニアエコノミスト、ケイラ・ブルン氏は「最近は明るい経済ニュースが多かったが、こうした強さを実感していない消費者は多い」とインタビューで指摘。特に、年収が5万ドル未満の人は物価上昇になお苦しんでいると続けた。

原題:Shrinking Minority of Americans Able to Cover $400 Surprise Bill(抜粋)

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