[ニューヨーク 2日 ロイター] - トムソン・ロイターが2日発表した第2・四半期決算は、売上高と営業利益が増加した。法務、企業、税務・会計の主要3部門の業績が好調だった。

1株当たりの調整後利益は0.84ドルと、市場予想の0.78ドルを上回った。

総売上高は2%増の16億5000万ドル。リフィニティブによると、市場予想を小幅下回った。

主要3部門のオーガニック売上高(買収・売却や為替相場などの影響を除く売上高)は7%増加した。

ロイターニュース部門のオーガニック売上高は1%増。

法律・税務の専門家や政府機関、企業などに情報を提供するプリント部門のオーガニック売上高は4%減少したものの、自社予想と一致した。

決算を受け、株価は約2.5%上昇し、最高値を更新した。

2023年通年のオーガニック売上高、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージン、フリーキャッシュフロー見通しはいずれも据え置いた。

今年上期の業績を踏まえ、今後の業績見通しへの「自信を深めている」としつつも、「世界的な経済環境の悪化を示す多くの兆候」が見通しに影響する可能性もあると、慎重な見方を示した。

スティーブ・ハスカー最高経営責任者(CEO)は「第1・四半期決算の電話会合時に言及してから、生成人工知能(AI)活用の機会に対する確信が強まっており、投資を短期的に加速させている」と述べた。

生成AIへの投資加速見通しを踏まえ、売上高に占める通年の資本支出(設備投資)比率見通しを従来の7%から約8%に修正。ハスカーCEOは、来年からAIによる売上高押し上げが確認できるようになるという見通しを示した。