(ブルームバーグ): 伊藤忠商事は2日、総額約3876億円を投じ、東証プライム市場に上場する子会社でコンピュータネットワークシステムやソフトウェアなどを手掛ける伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)を株式公開買い付け(TOB)を通じて完全子会社化した上で上場を廃止すると発表した。

伊藤忠の発表資料によると、買い付け価格は1株4325円で、ブルームバーグ・ニュースの計算によるとCTCの2日の終値に約10%のプレミアムとなる。買い付け予定数の下限は1255万株。買い付け期間は3日から9月14日までを予定している。ファイナンシャルアドバイザーには野村証券を起用した。

伊藤忠は現時点でCTC株61.24%を保有する筆頭株主。IT業界が変化し、競争が激化する中で両社がそれぞれ上場企業として独立した経営を行う現状では迅速な意思決定に制約が生じると指摘。CTCを非公開化することで構造的な利益相反を解消し、グループの経営資源を柔軟に相互活用できる体制を整えることが最適と判断したとしている。

 

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