美食で高付加価値の観光を、地元生産者と観光局が協業、フランスの広域観光の取り組みを聞いてきた
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日本でもガストロノミーツーリズムを推進している地域は多く、温泉と組み合わせたプロモーションを展開している地域もあります。観光庁でも今年度「地域一帯型ガストロノミーツーリズムの推進事業」として、地域が一体となりインバウンド需要を見据えた付加価値の高い新たな地産地消の為のメニュー・コンテンツ、食体験造成等の取り組みを行う地域を公募しました。
『最も苦労したのはプログラム造成にあたり、各地方の生産者らの理解を得ることだった。「今回のプロモーションを発表するまでには7年間かかった。生産者や地元の理解のために費やしたといっても過言ではない」とドゥシュマン氏は話す(記事から引用)』
農業と美食の国であるフランスでも発表までに7年も時間が掛かっています。観光庁が後押ししたとしても単年度事業でガストロノミーツーリズムの成果を出すのは極めて困難と言えます。地域の伝統的な食文化の継承と環境配慮、地域経済の活性化を促進しながらも旅行者の満足度を獲得するには、地元が主体となったしくみと体制化により腰を据えた長期的な取り組みとすることが必要です。「観光局と地元生産者が協業」これ、言うのは簡単なのですが一体となって実施することはそう簡単ではありません。プログラム造成自体の難易度が高いのです。
なぜなら、「生産者は一次産業の方が儲かるのでかかわる意義が見出しづらい」これにつきると思います。
地域全体視点で考えたらわかるのですが、観光に関わる短期的に考えたら農家さんが関わるROIが悪いのです。。
これをどう打破してプログラム造成をしたのかは気になります。ジビエ含む多様な肉、ワイン、チーズ。フランスは各地域が独自で豊かな食文化を持ち、観光に活かし、海外にプロモーションをかける。これに並ぶ地域の食文化を持つのはイタリア、中国、そして日本。多彩な魚や酒。これを活かした観光はまだまだ発展できます。