[30日 ロイター] - イエレン米財務長官は30日、米経済について、たとえもう少し冷え込むとしてもインフレを抑制しながら堅調な労働市場を維持する道筋を歩んでいると述べた。

ニューオーリンズの住宅向け太陽光発電会社で行われた講演で、米経済は今年リセッション(景気後退)に陥るとの根強い予測を覆し、予想以上の耐性が示されると指摘。「健全な労働市場を維持しながらインフレを抑制する道があると引き続き確信している。これまで見てきた証拠は今後の重大なリスクを軽視することなく、われわれがその道を歩んでいることを示唆している」と語った。

また、企業の経営陣からの米経済に対する信頼感は高まっていると言及。「経済の一部では減速が見られるが、家計支出は堅調で企業の投資も続いている。今後、インフレ率が低下し景気がもう少し冷え込むとしても、現在の労働市場の力強さと家計と企業の強固なバランスシートが経済の力強さの源泉として機能すると期待している」とした。

イエレン氏はその後、黒人関連の経済フォーラムに参加し、バイデン政権が黒人の失業率を改善させ、地域の金融機関などへの14億ドルのコロナ関連投資を通じて、黒人が経営する企業を支援していると強調した。

2021年には税控除拡大により70万人以上の黒人児童が貧困から脱却できたと指摘、緊急賃貸支援措置を受けた40%以上が黒人だと説明した。