[ロンドン 28日 ロイター] - 英国の気候変動対策の進捗状況を監視する気候変動委員会(CCC)は28日発表した年次報告書で、英国はこの分野における世界のリーダーとしての地位を失っており、今世紀半ばまでに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標の達成には取り組みが不十分だと指摘した。

英国は2019年に主要7カ国(G7)加盟国として初めて2050年までに排出実質ゼロを達成するとの目標を打ち出し、国民に旅行の仕方や電力の使用方法を大幅に変えるよう求めた。

しかし報告書は、こうした取り組みでは必要な排出量削減を実現できず、新たな化石燃料プロジェクトが昨年発表されたことで英国の威信は傷ついたと苦言を呈した。

CCCのジョン・ガマ―委員長は、「閣僚らは英国を排出実質ゼロから次の段階に向かわせるのを躊躇している」と述べた。