[東京 27日 ロイター] - 日銀が27日発表した1―3月期の資金循環統計によると、国庫短期証券を除く国債・財投債の日銀の保有比率は53.34%で過去最高を更新した。イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)の下で10年金利を上限の0.5%でコントロールするため、1月に国債買い入れ額が過去最大に膨らんだことが影響した。

国庫短期証券を含むベースでは、日銀の保有は9.6%増の582兆円となり、残高に占める比率は47.3%。保有額、比率ともに過去最高。一方、海外の保有は4.8%増の178兆円で残高に占める比率は14.5%。保有比率は昨年12月末の14.9%より低下した。

家計が保有する金融資産残高は前年比1.1%増の2043兆円で、2005年3月以降で最高を更新。前年対比の株高で株式の残高が増えた。

内訳では、「現金・預金」が1.7%増の1107兆円で年度末では過去最高。「株式等」は2.7%増の226兆円で、こちらも年度末としては過去最高、「投資信託」は0.6%減の90兆円となった。

企業の金融資産は5.3%増の1383兆円で過去最高。「現金・預金」が2.2%増の338兆円、「株式等」が3.5%増の389兆円、「対外直接投資」が13.8%増の204兆円だった。

(和田崇彦)