[19日 ロイター] - 経営破綻した米シリコンバレー銀行(SVB)のアジア顧客が、同行を買収したファースト・シチズンズ・バンクシェアーズの傘下銀行ファースト・シチズンズ・バンクへの融資返済を迫られていると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が19日報じた。

SVBが3月に破綻した際、米連邦預金保険公社(FDIC)は同行の国内預金を保護するため介入。国内の顧客口座、支店、融資債権をファースト・シチズンズ・バンクシェアーズに売却する取引をまとめた。

しかし同紙によると、この取引には中国、シンガポールなどアジアの顧客の預金を扱っていたケイマン諸島の支店が含まれておらず、これらの顧客は預金を失ったにもかかわらず、ファースト・シチズンズへの融資返済が依然として必要になっているという。

支店の顧客にはケイマン諸島に拠点を置くファンドを持つベンチャーキャピタルやプライベートエクイティ(PE)企業が含まれる。

SVB、FDIC、ファースト・シチズンズ・バンクは現時点でコメント要請に応じていない。