[キーウ 12日 ロイター] - ウクライナのストリレツ環境保護・天然資源相は12日、南部ヘルソン州カホフカ水力発電所のダム決壊以降、カホフカ貯水池の水量が75%近く減少したが、近郊のザポロジエ原子力発電所の冷却池の水位は高水準で安定していると述べた。

ザポロジエ原発はロシアの占領下にあり、カホフカ貯水池の上流に位置する。同原発は原子炉を冷却するため複数の冷却池を独自に保有している。

同相は国内テレビで「(ザポロジエ原発の冷却池の)水位は安定しており、原発のニーズを十分に満たせる。状況は管理下にある」と述べた。

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は今週、ザポロジエ原発を訪問する見通し。

ウクライナの原子力当局によると、原発の冷却池はカホフカ貯水池とは別にあり、周辺の井戸で水を補給できる。原子炉が発電していないため、冷却池の蒸発は遅いという。