2023/6/8

【志賀俊之】日本メーカーの考える「自動車」はズレている

NewsPicks編集部 記者
かつて日本車に敗れた米国車と全く同じ道をたどってはいないか──。
EVに攻め込まれる日本メーカーへの危機感を率直に語るのは、日産自動車元COOの志賀俊之氏だ。
COOとして世界初の量産電気自動車「日産 リーフ」にも携わり、日本自動車工業会の会長も務めた。
現在は、産業革新機構(INCJ)の代表取締役会長を務め、日本の産業競争力の強化を担う立場だ。
そんな産業界の重鎮の一人が、「日本のメーカーが考える自動車はズレている」と指摘する。
なぜここまで危機感をあらわにしているのか。日本の自動車メーカーはどうすべきなのか。

「驕ってはいけない」

──中国で新エネ車(EV、PHEV)が急増しています。購入補助金が終了(2022年末)してから一時的に落ち込んだものの、また伸びている。勢いは本物に見えます。