[香港 31日 ロイター] - 米大手銀行JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は31日、米国と中国は「真の関与」が必要との考えを明らかにした。

上海で開催された同行のイベント「グローバル・チャイナ・サミット」で述べた。

米国と中国のデカップリング(分断)に関する質問に対し「太平洋を挟んで互いに怒鳴り合っているだけではこうした事態を解決できない。真の関与を望んでいる」と述べた。

安全保障や自由で公正な貿易を巡る米中の争いは全て「解決可能」であり、両国の緊張が高まる中、デカップリングではなく東西の「デリスキング(リスク低減)」が望ましいと語った。

ダイモン氏が中国を訪問するのは新型コロナウイルスの流行が始まって以来初めて。

同氏は「イエレン財務長官、バイデン大統領、国家安全保障問題担当大統領補佐官、国務長官がデリスキングについて語っているのは良いことだ」とし「デカップリングはしないようにしよう。中国や中国の人々を傷つけないようにしよう」と述べた。

同氏は2021年、JPモルガンが中国共産党よりも長続きすると冗談を言い、中国で反発を買ったが、上海市の共産党トップは30日、ダイモン氏と握手し、JPモルガンが国際的な金融機関による上海市への投資を引き続き促すことを期待すると述べた。