[ブリュッセル 30日 ロイター] - 欧州委員会のティエリー・ブルトン委員(域内市場・産業・デジタル単一市場担当)は、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した「オープンAI」のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)と来月に米サンフランシスコで会談する。欧州連合(EU)当局者が30日、明らかにした。

ブルトン委員は、AIに関するEUの規則をオープンAIがどのように適用するか協議。2026年のAI規則の施行に先立ち、オープンAIを欧州と欧州以外の国の企業グループに参加させ、AI規則を適用させることを目指して話し合うという。

当局者は「ブルトン委員はAI規則の実施の実務面について協議する。データセットを巡る議論を深めるワーキングセッションになる」と述べた。

アルトマン氏は、EUが準備している新たなAI規制を順守できなければオープンAIは欧州撤退を検討するかもしれないと発言。これを受け、ブルトン委員は25日、AIに関する欧州の規制は交渉の余地がないと述べていた。その後、アルトマン氏は26日、欧州から撤退する計画はないと表明した。

ブルトン委員は先週、米アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)と会談。欧州委とアルファベットはAI技術を管理する規則の制定に先立ち、欧州域内外の企業が関与するAI協定の策定を目指すと発表した。